2010-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ディスカバリー(日本とアメリカの違い)

日本とアメリカの民事訴訟手続で最も異なると言われているのが,Discovery(証拠開示手続)の制度です。 この制度は,法廷でのtrial(審理手続)の準備のために,当事者双方が互いに質問したり第三者に質問したりして証拠を保全する手続です。 未知の証拠の…

CISG(ウィーン売買条約)

CISGは,United Nations Convention on Contracts for the International Sale of Goodsの略で,通称ウィーン売買条約と呼ばれています。この条約は,国際物品売買契約に関する一般的条項を定めたもので,強行法規は含まれていません。 ですから,当事者が契…

ニューヨーク条約

平成22年10月21日付のブログ「裁判か,仲裁か」で紹介したとおり,国際商取引においては仲裁にいろいろとメリットがありますが,その一つが強制執行の容易性にあります。 強制執行がなぜ容易かと言いますと,ニューヨーク条約が存在するからです。ニュ…

Whereas Clause

伝統的な契約書の冒頭には,Whereasから始まる一文を入れるのが通常です。このWhereas Clauseは,契約に至るまでの背景や,契約の目的などを端的に説明する条項です。 これを入れることにより,本契約がどのような性質を持っているか,最初に心づもりをする…